連載
暮らしと聴くこと
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話す時の表現力・聴く時の表現力
かなり前ですが、
綾野剛さんがKing Gnuの常田さんのことを
「クリエイティブ暴走族」と、
表現しておられました。
NHKのテレビでの一場面です。
おもしろい表現だなあ。
すごいなあ綾野剛さん。
話すとき、「表現力」が豊かだと
聴く側の心を動かします。
ただ、話をするときだけではなく
相手の話を聴くときも「表現力」が豊かだと
相手の心を動かすこともあります。
話し手の気持ちにぴったりくる言葉で
寄り添うことができるからです。
極端な例えではありますが
相手の話を聴くときに
聴き手が「いや」という言葉しか使わないとしたら?
話し手「うちの上司は全然褒めてくれない。」
聴き手「そうかー。褒められなくていやなんだね。」
話し手「褒めないくせに、嫌味はすごく言う。」
聴き手「それもいやだね。」
話し手「みんなの前で言われると、あーあって思う。」
聴き手「人に聞かれるのもいやなんだ」
といった感じになります。
話し手は、ずっと「いや」の言葉が繰り返されると、
だんだんイライラしたり、話をする気持ちがなくなることもあります。
「いや」という言葉は相手の気持ちを全く違うものではないけれど
同じ言葉を使い続けるのではなく、
その時その時の
相手の気持ちにあった言葉を使って
(相手の気持ちにあった言葉を表現して)
聴いていくとどうでしょう。
話し手「うちの上司は全然褒めてくれない。」
聴き手「そうかー。褒められなくてさえないんだ。」
話し手「褒めないくせに、嫌味はすごく言う。」
聴き手「腹が立つんだね。」
話し手「みんなの前で言われると、あーあって思う。」
聴き手「人に聞かれると恥ずかしいんだね。」
もちろんこれは一例です。
最後の「恥ずかしいんだね。」は
惨め、残念、悲しい、落ち込む、いろんな気持ちが想像できますよね。
聴き手が
相手の気持ちにあった言葉を使って聴いていくと
話し手は自分の気持ちをわかってもらえた、という安心感。
そして、聴き手も話し手への理解を深めることになります。
さて。
こちらはある日、ある街で家族が撮った猫ちゃん。
ひだまりに気持ちよさそうです。
この猫ちゃんの気持ちを表現するとしたら???
聴き手にも、話し手の気持ちを表す「表現力」があると
気持ちに寄り添った聴き方ができますね☺️というお話でした。